里深 好文(立命館大学 理工学部 環境都市工学科 教授) 流木災害対策法に関する提案 流木が橋梁等を閉塞することにより洪水氾濫が生じた事例が数多く報告されている.近年の災害を見る限り,洪水災害を防止軽減する上で流木対策は不可欠と言わざるを得ない.そこでまずは木除杭が流木を橋の下流へと流す機能について説明し,次にコンクリートスリット堰堤や鋼製部材を追加した不透過型堰堤の流木補足機能について説明する.さらには2017年の九州北部豪雨を対象として流木の流出機構等に関して考察するとともに,河道特性や流木の流出特性も考慮した流木対策工について提案する.